釜炊きごはん

新米で鳴らす舌つづみ
釜炊きごはん


秋。何にもしなくてもお腹がすく季節になりました。野菜や果物が次々と旬を迎えるなか、楽しみなのは、やっぱり新米。釜で炊いたら格別です。地元の食材と一緒にお腹いっぱい食べられるお店を紹介します。


「おくどさん」で炊く水車米
うまいもん市 雲原店


 水車の力で精米した「水車米」を、昔ながらの竈(かまど)「おくどさん」で炊く。ふんわり優しい甘味で、地場産野菜のおかずと一緒に頬張ると、あっという間にお茶碗はからっぽ。「おかわりください!」の声が店内を飛び交う。
 「北陵うまいもん市 雲原店」は、福知山市雲原の「みんなの水車広場」で毎週日曜日に開店する。住民が協力して、朝市や石窯ピザ焼き体験会を開くほか、食事処で「水車定食」を提供している。


(写真)住民の手づくり水車定食。おかずの内容は毎週、住民が集まって決める。狩猟解禁の11月15日以降は、「ぼたん汁(+100円)」の提供も

 コットンコットン、気長に12時間。水車の動力で杵を上下させて、地元産のコシヒカリ(一等米)を精米する。水車広場運営委員会会長の糸井洋さんは、「精米機と違い熱を持たないので風味が保たれ、栄養価も高いお米に仕上がります」と話す。
 「おくどさん」は、3升を20分ほどで炊き上げる。薪の火加減が大切で、ご飯担当の鎌田玲子さんによると、その極意は「はじめちょろちょろ、なかぱっぱ…」とのこと。10分蒸らせば、粒が立ったつやつやご飯ができあがる。


(写真)炊事場に鎮座する「おくどさん」

 水車定食は800円(30食限定)。ご飯のおかわり無料。手作りのおかずも評判で、市内外の人たちで毎回賑わう。

(写真)山から切り出した木を運んで作った古民家風の建物。囲炉裏もある

福知山市雲原772-1
TEL090-3284-8812(中村店長)
営/日曜日のみ営業11:00~15:00(朝市は8:30~)   
P/15台


炊きたてごはんと新鮮たまごの最強コラボ
但熊【たんくま】


 「但熊」は但馬の熊の略。熊も生息する自然豊かな但馬で、地元の食材を味わって欲しい、と言う。高校卒業後、家業の養鶏場を継いだ西垣源正さんが、抗生物質を使わず自家配合飼料で育てたニワトリの生みたて卵を、その場ですぐに食べてもらいたいと2006年に始めた。


(写真)たまごかけごはん定食(360円)。たまごはいくつ食べてもよい

 お米は、知る人ぞ知る「夢ごこち」を、出来るだけ農薬を控え、鶏糞を発酵させた有機肥料で栽培している。


(写真)但熊の目の前に夢ごこちのほ場と養鶏場がある

 但熊では、おいしいごはんを炊くポイントは、2升炊きの釜の7割の分量、1升4合で炊くことだという。


(写真)「夢ごこち」はボリューム感があり、粘りも抜群でおいしい

 炊き上がるとほぐして、すぐに茶碗によそい、お客さんのもとに。昔ながらの味が評判を呼び、今では年間15万人が訪れる。


(写真)但熊の前に立つ西垣さん。ほかに、直売所、ケーキ店がある

豊岡市但東町栗尾916
TEL0796-55-0901
営/10:00~18:00(L.O.17:30)
休/無休  
P/あり


地元産米を1人前ずつ
釜炊きで喜古里【きこり】


 建物は、南北朝時代(1336~92年)から続いた町内有数の土豪、山崎家の古民家を整備した。ホテルの料理長など板前歴30年以上の店主足立卓也さん、女将の典子さんが、地元で取れた旬の食材、丁寧な手づくりにこだわってもてなす。


(写真)100年以上の歴史がある古民家

 ごはんは、山東町産のふるさと但馬米を1人前ずつ釜で炊く。好みで、黒豆、とり、まつたけ、あわびなどの釜飯に変更することもできる。


(写真)刺身天婦羅御膳(1700円)。ごはんは黒豆釜飯(+150円)

人気の刺身天婦羅、但馬ポークのヒレカツ、焼魚、数量限定の瀬戸内の海の幸づくしなどの定食が10種類以上。ごはんの炊き上がりに合わせて料理が運ばれてくる心づかいがうれしい。

 夜は完全予約制でコース料理や鍋料理(各3000円~)を出す。


(写真)室内の造りも重厚で、歴史の深さを感じさせる

朝来市山東町喜多垣294
TEL079-676-2790
営/昼 11:00~14:00
  夜 完全予約制
休/不定休
P/あり