夜久野高原 八十八カ所石仏めぐり

夜久野高原
八十八カ所石仏めぐり



 福知山市夜久野町と兵庫県朝来市にまたがる夜久野高原には、古くから八十八カ所に石仏が設けられている。お遍路で知られる四国八十八カ所霊場を移したもので、人生の歩み、道のりを石仏の位置になぞらえたものだという。風光明美なハイキングコースとしても親しまれる、この石仏めぐりに出かけた。


写:宝山の大噴火でできた夜久野高原。室町時代の応仁の乱では、「夜久野合戦」という戦いがあった

 

夜久野茶堂の第1番からスタート


 道の駅・農匠の郷やくのから朝来市方面に少し行くと夜久野茶堂がある。本尊に弘法大師をまつることから大師堂とも呼ばれるこの建物が建つ場所は、西国三十三所第27番札所・圓教寺(姫路市)から28番・成相寺(宮津市)に至る成相道の街道筋にあたる。

 寛政の昔(1789~1801年)諸国巡礼の途中にこの地を訪れた一道貞心が、ススキが生い茂った荒野に水がなく旅人が困っているのを見て、ここに水を引き、庵を再建し、茶を煮て道行く人に供したと伝えられている。

 夜久野八十八カ所は文化13年(1816年)に日置村の住人が弘法大師像一体を刻んだのが始まりとされ、翌年に完成している。各霊場にあたる場所には、四国八十八カ所と同名の観音像と弘法大師坐像が並べて置かれている。

 第1番の石仏は茶堂の境内にある。そこから兵庫県側の金比羅神社(第3・4番)、内藤塚(第6~10番)、宝山(第13~69番)をめぐり、農匠の郷を経由して「8」の字を描くようにコースが続いている。全行程歩くと3~4時間かかる。

農匠の郷周辺をめぐる手軽なコースも


 「体力的に不安」「時間がない」という人には、茶堂、農匠の郷やくの周辺をめぐる手軽なコースがおすすめ。第1番から10番までをめぐり、引き返して茶堂境内にある第70・71番を見て農匠の郷方面の石仏を見学。第87番、ゴールの第88番に向かうルートだ


コース中の所々に、このような案内看板が立っている


 ゴールした後は道の駅・農匠の郷やくのへ。夜久野高原温泉につかり疲れをとって、やくの本陣、夜久野マルシェ、花テラスで食事、やくの高原市、花あずき館で買い物を楽しむこともできる。また、化石・郷土資料館や、木と漆の館といった見学施設もある。

起伏の激しい人生の山場が続く宝山


 第1番から第88番までの道のりは「人生の散歩道」とも言われる。コースの緩急は1歳から88歳までの人の一生になぞらえていて、過ぎた人生を振り返り、行く先を思いながら歩んで行くことになる。中でも起伏の激しい人生の山場が第13番から69番がある宝山である。


石仏の番号は、この丸い石や石柱などで示されている

 宝山への入り口は、大町藤公園に向かう途中にある。「夜久野八十八カ所石仏めぐり」の看板が道沿いに立っているのですぐ分かる。その横に第13番の石仏がある。13歳からスタートだ。きれいに間伐された林の中に丸太などで遊歩道が整備されているので歩きやすい。

最初は調子良く歩いていたのだが第20番あたりから坂が急になりはじめる。第30番あたりからさらに急になり、第42番にかけてピークを迎える。これを越えると、その後は平たんな道となり、第57番の石仏がまつられた宝山の山頂。そこから少し歩くと見晴らし台に出る。目の前に夜久野高原の絶景が広がる。ここは秋の雲海のビューポイントでもある。


京都府で唯一の火山、宝山山頂近くにある見晴らし台

そこから下りとなり、春のシダレザクラで有名な京都府緑化センター、そして茶堂へと続く。その後は、農匠の郷やくの方面の石仏を巡り、ゴールへと向かうことになる。


コース最後の88番。奥に今歩いてきた宝山が見える

 宝山では足元は登山靴やトレッキングシューズが安心。秋は紅葉の名所としても知られているが、途中、獣が遊んだような跡もあったので注意を。

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問い合わせ:
福知山観光協会夜久野支部(福知山市役所夜久野支所内)TEL0773-37-1103