五穀豊穣、疫病退散を祈願して奉納 九鹿ざんざか踊り

九鹿ざんざか踊り
五穀豊穣、疫病退散を祈願して奉納

豊作や氏子の安全を祈願して行われる秋祭り。
兵庫県北部の但馬地方には「ざんざか踊り」という
太鼓踊りが5か所に残されている。
10月15日にはその一つ、養父市八鹿町九鹿の日枝神社で
ざんざか踊りが奉納される。


日頃は静かにたたずむ日枝神社手前左が「太鼓」、右が「うちわ」、奥で「側踊り」が踊る
(やぶ観光協会提供) 

 ざんざか踊りとは、盂蘭盆会(うらぼんえ)を中心に村の繁栄を祈願して踊られる太鼓踊りの一種。ざんざかという変わった名前は、その太鼓の口唱歌(くちしょうが)が「ザンザカザットウ」と表されることに由来する。

 但馬では、朝来市和田山町の寺内ざんざか踊り(7月)、養父市大屋町の若杉ざんざか踊り、大杉ざんざか踊り(いずれも8月)、新温泉町の久谷ざんざか踊り(9月)、養父市八鹿町の九鹿(くろく)ざんざか踊り(10月)と、5か所に残されている。その中で九鹿のざんざか踊りが最も歴史が古いといわれている。

 九鹿のざんざか踊りは、毎年10月の第3日曜日、今年は10月15日に、日枝(ひえ)神社で奉納される。同神社は八鹿の市街地から小佐川に沿って妙見山、名草神社方面に少し行った所、九鹿ざんざか踊りの看板が出ている。そこから山に向かって約200段の階段を上ると社殿が現れる。


道沿いの看板が目印
鳥居をくぐり石段をのぼると社殿に着く

 うっそうと木々が茂る境内は昼でも薄暗い。社殿の前に広場があり、そこがざんざか踊りの舞台になる。


日頃は静かにたたずむ日枝神社

 当日は、公民館から神社まで合計6か所ではやし込を行い、神社に着くと、戦時中に中断され昭和63年(1988)に復活した角兵衛獅子の所作に似た子ども踊りが前座を務める。子ども踊りは、但馬地方の他のざんざか踊りにはない。

 続いて大人踊りが始まる。こちらは昭和30年代に復活した。短冊を花輪にした大幣(おおぬさ)を背負い締太鼓を腰につけた「太鼓」が2人、塗陣傘をかぶり軍配扇を持った「うちわ」2人が中踊りを、外側には締太鼓を腰につけた大人4人の「側踊り」がいる。


大幣を背負った「太鼓」(やぶ観光協会提供)

 「ザンザカザンザカ ザンザカザットー」の掛け声に合わせ、太鼓は大幣を背負って動きながら舞い、うちわは、軍配扇を右手に持ち左手に扇の紐をつかみ両手を流すように拍子をとり、側踊りの4人は太鼓のバチを振り回しながら跳ねるように踊る。

 深まる秋を感じさせる境内に、にぎやかな掛け声が響く、約1時間の熱演である。

五穀豊穣を祝う祭りの踊りやお囃子にのせて
今年もおいしいお米ができました


 秋祭りの頃になると、食卓に取れたての新米がのぼる。丹波・丹後・但馬には、今年、日本穀物検定協会の食味ランキングで初めて「特A」を受賞した「丹波産キヌヒカリ」(京都府亀岡市・南丹市・京丹波町など)、過去12回「特A」の評価を受けてきた「丹後産コシヒカリ」など、おいしいお米が多い。また、様々なこだわりで作られた地域色豊かな銘柄米もバラエティーに富んでいる。

コウノトリ育むお米
但馬全域 コシヒカリ

 野生復帰したコウノトリが住みやすい環境作りの一環として作られたお米。コウノトリのエサとなる、カエル、ドジョウなどの小魚が、田んぼや沼地で生息できるよう、栽培期間中農薬や化学肥料を一切使用しない(無農薬)あるいは減農薬に取り組むなど、生態系、自然環境に配慮。農家の愛情が込められている。


蛇紋岩米
養父市 コシヒカリ

 但馬地区の中でも養父市の一部のみにある蛇紋岩土壌の地域で栽培されたお米。氷ノ山や鉢伏山系からの清らかで冷たい水を集めた八木川の流れが蛇紋岩を削り、マグネシウムとカリウムに恵まれた、豊かな土壌をつくる。そこに適度な日照と昼夜の温度差が加わるなど、奇跡的な条件の中で栽培されている。


村岡米  
美方郡香美町 コシヒカリ  

 和牛の最高峰として名高い「但馬牛」の産地ならではの農法で作りだされるお米。但馬牛の堆肥を土づくりに活用した自然循環型農業と、村岡地域独特の気候である「昼夜の温度差」をいかした栽培をしている。また、有機質肥料を中心とした肥料を使用。農薬の使用は慣行の2分の1以下に抑えている。

かにのほほえみ
美方郡香美町 コシヒカリ

 日本海の冬の名物、松葉カニ(ズワイガニ)、香住カニ(ベニズワイガニ)のカラで土づくりをした田んぼで作ったお米。カニの殻に含まれるキチン質が土に含まれる微生物のバランスを整え、稲が順調に育ち、甘み、粘りのある良質の米になるという。

「コウノトリ育むお米」「蛇紋岩米」「村岡米」「かにのほほえみ」は、JAたじまのファーマーズマーケット「たじまんま」(豊岡市八社宮)などで販売。お問い合わせは、たじま農業協同組合直販事業部 米穀課TEL0796-24-2205まで




丹の国米
綾部・福知山・舞鶴市 コシヒカリ

 丹の国地域は中山間地特有の昼夜の温度差により、昼作られたデンプンが夜に使われることなく蓄積されるため、おいしいお米ができる。そのお米をJAの最新の加工施設で、火力を一切使用せず、限りなく自然乾燥に近い常温除湿方法を採用することにより、高品質に仕上げ。精米についてもJAが直接行っている。


丹の国穂まれ
綾部・福知山・舞鶴市 コシヒカリ

 「消費者の皆さんや子供たちに安全・安心でおいしいお米を食べさせたい!」との願いが込められた農家こだわりの特別栽培米。生産者で「特別栽培米部会」を組織し、栽培計画を作成。農薬や化学肥料の使用を地域基準の半分以下に減らすため、全部会員が同じ資材を使っている。

「丹の国米」「丹の国穂まれ」は、JA京都にのくにの農産物直売所「彩菜館」綾部店(綾部市宮代町前田20番地)・福知山店(福知山市新庄100-2番地)・西舞鶴店(舞鶴市南田辺)・東舞鶴店(舞鶴市字浜町10-1番地)で販売。問い合わせは、京都丹の国農業協同組合TEL0773-42-2092まで。