ごはんがすすむ お漬物

ごはんがすすむ お漬物

 暦の上では秋とはいえ、まだまだ厳しい暑さが続きそう。食欲が落ちて困ったときは、さっぱりとした口当たりでご飯が進むお漬物はどうですか。
 老舗漬物店が開く体験教室に参加して、おいしく漬けるコツを教えてもらった。
 

■「京つけもの西利」が開く教室

 京都市に本社を置く「京つけもの西利」は昭和15年創業。伝統の手法を守りながら、旬の野菜で作るお漬物は種類豊富で、全国各地から多くの人が買い求める人気店。製造工場の一つが京丹後市にあり、隣接する道の駅「丹後王国食のみやこ」で定期的に漬物教室を開いている。


食のみやこの中にある店には多彩なお漬物がずらりと並ぶ。京丹後産の野菜やへしこを使った限定品もある


知識豊富なスタッフが対応。「漬物を細かく刻み、マヨネーズであえて、ハムと一緒にパンにはさんで食べてもおいしいんですよ」と意外なレシピを教えてくれた


■プロに教わるぬか漬け

 この日のテーマはぬか漬け。西利の研究室長・平井啓理さんに、ぬか床作りと漬け方のポイントを教わった。料理上手なおばあちゃんにしか出来ないと思っていたぬか床作りは、意外に簡単。ポリ袋の中で材料(※)を混ぜ合わせ、くず野菜を埋めるだけ。あとは、自宅へ持ち帰り、発酵に適した25℃~30℃で保管(今の時期なら室温)。1日1回、くず野菜を取り換えて、ぬかをかき混ぜるという作業を繰り返し、約1週間で完成する。出来上がったぬか床はそのまま、もしくはタッパーなどに入れて冷蔵庫で保管。


教室は、漬け物のコツはもちろん、発酵や乳酸菌など科学的な話も聞きながら、和やかに進む。


白菜の外側の葉や芯など、捨ててもよいくず野菜を埋める。


■ちょっとの手間で手早くおいしい

 漬け方にもポイントが。平井さんによると、キュウリは塩もみをする、ニンジンは皮をむいて軽く湯がくなど、漬ける前のちょっとした工夫で、早く味よく仕上がるという。でも、最も重要なポイントは「旬の野菜を使うこと」。カボチャやゴボウ、トマトなど意外なものでもできるので、季節ごとにいろいろ試してみるのも楽しい。ぬか床は、大事に管理したら、何年でも持つという。
 ぜひ、家庭の味に加えたい。

【漬け方のポイント】
●キュウリ:塩もみをして“しなっ”としたら、水で塩を洗い流し、水を切ってから漬ける。6~9時間。
●ナス:塩100gとみょうばん6gを混ぜたものをすりこんで漬けると、色よく仕上がる。9~12時間。
●大根:皮をむかずに5㎝の輪切りに。20時間。
●ピーマン:中の種を取ってぬかを詰めて漬ける。
 9~12時間。
●カブ:皮をむいて十字の切れ目を入れて漬ける。軽く塩をふってしんなりさせると漬かりやすい。2日間。
【ぬか床の管理】
☆ぬか床の中では野菜が重ならないように。
☆漬けなくても毎日1回全体をかき混ぜる。
☆表面に水が溜まってきたら、ペーパータオルなどで
 吸い取る。
☆柔らかくなったら、ぬかと塩を加える。
 目安はぬか100gにつき塩7g。
☆2、3日留守にするときは、野菜を取り出し、表面に浮いた水分を取るペーパータオルを敷き、空気が触れないようラップをしてから密封して冷蔵庫で保管。

 



西利の漬物教室
次回開催日:9月18日(日)
(丹後グルメフェア開催期間中) 
料金:1000円 
問い合わせ:丹後王国食のみやこ
(京丹後市弥栄町鳥取123)
TEL0772-65-4193

 

伝統の技が光る
地域のお漬物を紹介


朝来市
かぐら漬

独特の辛みがごはんによく合う

朝来市和田山町宮地区の主婦4人グループが、自分たちで育てたカラシナ類の「融水菜」で作る人気特産品。鮮やかな緑色、特有の辛み、シャキッとした歯ごたえで、ごはんがもりもりすすむ。暑い時期は冷凍庫で凍らせて、少し溶けたところを切って食べるのがおすすめ。巻きずしやめはりずし、細かく刻んで菜めしにもできる。道の駅「但馬のまほろば」、「フレッシュあさご」などで販売。1パック210円。

宮さわやかグループ
  朝来市和田山町宮140
  TEL079-672-2280(代表 藤原さん) 

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南丹市
鬼みそ漬

丹波伝承800年の味

丹波地方で明治の初め頃まで800年にわたり造られていた野菜のみそ漬。1926年創業の「片山金蔵商店」(片山金弥代表)では、この伝承の味を昔ながらの基本的な原則を守りながら、長年の経験と知恵を生かし、下漬け、中漬け、本漬けと3度漬け込む独自の製法で、足掛け3年の歳月をかけて製造。京都に伝わる「源頼光の鬼退治伝説」にちなみ「鬼みそ漬」の名で販売している。

片山金蔵商店 
  南丹市八木町八木鹿草45-1 
   FAX0771-42-5568
  ※電話は作業の都合ででられないことがある
  営10:00~16:00   
 不定休  
 Pあり 

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豊岡市
沢庵漬

将軍も食した昔ながらの製法

 「たくあんづけ」を考案したと伝えられる沢庵和尚によって再興された宗鏡寺。寺には、当時名前が無かった漬物を和尚が三代将軍徳川家光に紹介したところ、「沢庵漬と呼ぶべし」といわれたのだという逸話が残っており、今でも、ぬかと塩だけの昔ながらの製法で漬けている。1包500円。14代目住職が開く坐禅と精進料理の体験会(3人~要予約)で味わうこともできる。

宗鏡寺
  豊岡市出石町東條33  
 TEL0796-52-2333
  営9:00~16:00   
 12月31日、1月1日、2日休み

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福知山市
げんこつ漬

スイカまるごとしょうゆ漬け 

 漬物用に開発された「源五兵衛スイカ」を1年間酒粕に漬けておき、その後調味してから、さらに1か月熟成させる。サクサクとした小気味よい食感とさっぱりしたしょうゆ味が癖になる。名前は、大江山が酒呑童子の里として知られていることから、スイカの丸い形を鬼のげんこつになぞらえている。
 イオン福知山店、和田山店、福知山市内のスーパーなどで販売。240g入り565円。

大江山食品株式会社
  福知山市行積420   
 TEL0773-36-0252 
  営8:00~17:00   
 土日祝休