巨樹にあいに行く

 

巨樹にあいに行く


※1999年「京都府自然環境保全地域」の第1号として指定
 京都府の74%は森林が占めている。特に中部地域(亀岡市、南丹市、京丹波町、綾部市、福知山市、京都市右京区京北)には、芦生(あしう)の森をはじめ、私たちの生命と文化を育んできた豊かな森が広がり、「森の京都」と称される。
その中でも巨樹が茂る森を訪ねてみた。

◆伏条台杉群 京都市京北
京都市京北


※ひときわ大きな伏条台杉「平安杉」。 推定樹齢は800年から1000年


※大阪城や伏見城の築城の際には、ここ から大量の木材が京へ運ばれた

 京都市右京区京北黒田町(旧北桑田郡京北町)と京都市左京区広河原菅原町の境に位置する片波川源流域。ここには京の都と深いつながりを持つ、樹齢800年前後と推定される巨大スギ「伏条台杉」の群落がある(府指定天然記念物)。また、手つかずの貴重な自然が残る周辺一帯は府の自然環境保全地域として守られている。

 「伏条台杉」は、南丹市美山町の京都大学芦生研究林にある天然スギの変種、アシウスギ(ウラスギ)が伏条更新(長く伸びた枝が、雪の重みで抑えられ地面に着き、根を出して枝が幹となり、株に成長していく)したもの。この辺りでは、鎌倉・南北朝時代(1192~1392)から、御料林を中心に林業技術が発達し、1本の木から多くの材が取れるように台杉(やぐら杉ともいう)仕立てが盛んに行われた。頻繁に利用され切られたことから基部が肥大化し台のようになったことから、その名が付けられた。

片波川源流域
自然観察ガイドウオーク

  巨大伏条台杉の森を訪れるには、京北自然観察インストラクターが同行するガイドウオークに参加する。今後の開催予定は9月13日(日)、10月18日(日)、11月8日(日)。北部から参加の場合、京北周山町の道の駅・ウッディー京北前(午前10時)に集合。午前11時、現地到着後、約4時間散策する(歩行距離は約5㎞。雨天決行)。
 各回、小学生以上(小学生は保護者同伴)25人(最少催行人員13人)を募集。費用は7500円(現地までの送迎、ガイドブック、昼食弁当、保険料など含む)。開催日の10日前までに、まず電話かメール(i_itsumi@mac.com)で残席確認後、申し込みをする。問い合わせは、京北自然観察インストラクター連絡会事務局TEL075-854-0937(伊藤さん)。


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◆君尾山の 大トチの木
◆綾部市
 
 国内屈指のトチの巨木で推定樹齢は2000年。綾部市の東部、奥上林(おくかんばやし)地域、君尾山光明寺(こうみょうじ)の近くにある(府指定天然記念物)。
 光明寺の二王門は建造物としては府北部唯一の国宝。ふもとには山あいのいで湯、あやべ温泉がある。問い合わせは、あやべ観光案内所TEL0773-42- 9550まで。

◆芦生の森
◆南丹市美山町

※研究林で一番太い 下谷の大カツラ
 
かやぶきの里として知られる京都府南丹市美山町。日本海に流れ込む由良川の最初の一滴が生まれる “芦生の森”と呼ばれる原生林が、その東部に広がっている。
 面積約4,200haの広大な林地は、日本海型と太平洋型の植生の移行帯に位置していることから、植物や動物などの種類が多いのが特徴。植物学者の中井猛之進博士は「植物ヲ学ブモノハ、一度ハ京大ノ芦生演習林ヲ見ルベシ」と書いたほど。現在、京都大学が研究林として管理しており、無断で立ち入ることはできない。
 芦生の森に入るには、美山町自然文化村が主催する地元ガイド付きの「芦生の森ネイチャーガイドトレッキング」に参加する。季節の見どころも豊富で、これからの季節は、9月になると秋の気配が深まり、10月下旬から11月初旬にかけては紅葉の見頃、11月になると奥山に白雪が舞う。

芦生の森ネイチャーガイド
トレッキング

 コースはいくつかあるが、今後実施予定の文化村発着(午前9時20分集合、午後4時30分頃解散)の日帰りコースは、由良川の源流などを訪ねる「上谷・杉尾峠コース」(歩行距離約4㎞、歩行時間約4時間)、巨木など見どころが多い「下谷・ブナノキ峠コース」(7㎞、約5時間)、森林軌道を歩く「トロッコ道コース」(9㎞、約6時間)、メタセコイヤの並木が美しい「内杉谷コース」(7㎞、約5時間)、若狭、丹波の国境などを巡る「中山谷山コース」(4㎞、約5.5時間)の5つ。参加費はいずれも7,560円(現地までの送迎、ガイドブック、昼食弁当、保険料など含む)。開催日の7日前までに、電話などで申し込みをする。詳しくは、美山町自然文化村(TEL0771-77-0014、ホームページhttp://www.cans.zaq.ne.jp/m-kajika/)まで。 


情報はいずれも2015年8月22日号のものです。