涼を求めて

涼を求めて

  梅雨が明ければ、いよいよ夏本番! ジリジリと焼けつくような暑さがやって来る。そんな暑さから逃れるため、涼を求めてあちこち訪ねた。


 

 京丹波町・質志鍾乳洞

地球の神秘と出あう

昭和初期には一大観光地だった
 京都府唯一の鍾乳洞で、府の天然記念物に指定される質志(しづし)鍾乳洞は、1927年(昭和2年)地元の猟師が狩猟中に偶然見つけた。
 当時、洞内には鍾乳石や石筍(せきじゅん)、石柱などがあり、「黄金柱」「二見岩」「五百羅漢」など名前が付けられ、「丹波鍾乳洞」として大勢の観光客でにぎわったという。
 今のように整備されたのは1993年(平成5年)。この貴重な資源を町の活性化に役立てようと、一帯を森林公園として「質志鍾乳洞公園」が開園。地元住民で作る同公園協力会(後藤哲雄会長)が管理してきた。

スリルで、さらにひんやりと
 鍾乳洞は総延長52・5メートル、出入り口から最も深い所までの高低差が25・1メートルもあり、上下左右の変化に富んだ複雑な構造になっている。そのため靴はスニーカーなど動きやすいものを履くこと。ヒールのあるものは絶対ダメ。
 一歩中に入ると、まるで別世界。地底探検のような異次元の世界が広がる。内部は4つの部分に分かれていて、第1洞から2洞にかけては比較的なだらか。洞内の気温は平均12度と夏でもひんやり。でも、さらにひんやりさせられるのが第3洞から4洞にかけて。高低差20メートル以上を一人通るのがやっとの梯子で降りる。これがかなりスリリング。このエリアは、混雑時には入場制限が行われるので、夏休みやお盆などはテーマパークなみ、1、2時間の待ちが出ることもあるという。

釣った魚を、その場で炭火焼きに
 森林公園では、快適なアウトドアライフが楽しめる。池ではニジマス釣りができ、釣り上げた魚は、その場で炭火焼きにして食べることができる(道具貸し出し・えさ1人300円。ニジマス1尾200円。炭代100円)。また、高床のキャンプ台が10基あり、日帰りバーベキュー(昼間使用1040円。道具や食材は持ち込み)、キャンプ(2080円)ができるほか、バンガロー(1棟3~5人利用。6480円)もある。 (取材協力・質志鍾乳洞公園協力会)

所/京都府船井郡京丹波町質志
時/9:00~17:00(季節により変更あり)
料/入園料 大人520円、3歳以上~中学生300円
TEL0771-86-1725

 

 

 

豊岡市/神鍋風穴

火山の噴火でできた溶岩洞穴


 山陰海岸ジオパークに位置する自然の空洞。神鍋山(かんなべやま)の噴火活動によってできた風穴(ふうけつ)[溶岩洞穴(どうけつ)]で、奥行き約6m、幅約6m、高さ約8m、内部の年間平均温度は8℃で、夏は涼しく、冬は暖かく、年中大きな変化はない。そのため昭和20年頃には天然の冷蔵庫として、種子の貯蔵に使われていた。現在は落石の危険があり中に入れないが、入り口に近付くと、流れ出す冷気が気持ちいい。


所/兵庫県豊岡市日高町栗栖野
時/見学自由

 

 

香美町/但馬高原植物園和池の大カツラ

日量約5000tの水が湧き出す

 但馬高原植物園-瀞川平(とろかわだいら)-は、標高1039mの瀞川山の中腹(同680m)に広がる、面積17haの植物園。そのマザーツリーが、樹高約39m、幹回り16m、樹齢1000年以上の巨木「和池(わち)の大カツラ」である。「カツラは一里四方の水を集める」と言われ、この木の上手からも日量約5000tの水が湧き出ている。水温は約10℃と冷たく、周辺には冷気が漂っている。この「かつらの千年水」は、平成の名水百選に選ばれている。


所/兵庫県美方郡香美町村岡区和池709
時/9:00~17:00
料/大人510円、高校生410円、小中学生100円
問/TEL0796-96-1187 

 

 

朝来市/史跡 生野銀山

涼みながら日本の近代化産業遺産を知る


 「佐渡の金、生野の銀」と言われ、国内屈指の鉱山として知られた生野銀山。昭和48年(1973年)の閉山後、「史跡・生野銀山」として坑道の一部を整備した。坑道内は、年間を通して約13℃と夏でもひんやり。ここでは、全長約1000m、約40分の観光坑道を行きながら、江戸時代から現代にかけて日本の近代化を支えた鉱山の歴史に触れることができる。


所/兵庫県朝来市生野町小野33-5
時/9:00~17:30(季節により変更あり)
料/大人900円、中高生600円、小学生400円
問/TEL079-679-2010(株式会社シルバー生野)

 

情報はいずれも2015年7月11日号のものです。