冷たい雪の上で、心も体もヒートアップ! 雪合戦

 

冷たい雪の上で、
心も体もヒートアップ!
雪合戦



 雪合戦というと、子どもたちの遊びと思われるだろう。でも、競技となると全く違う。
目の前で繰り広げられる光景は、雪玉がビュンビュンと勢いよく飛び交い、迫力満点。
冬場、豪雪に見舞われる兵庫県美方郡香美町小代(おじろ)では、雪合戦が盛んに行われている。

戦場で雪を固めて 投げ合った歴史も
 雪を投げ合う遊びが始まったのは平安時代。源氏物語の浮舟巻には「雪ぶつけ」についての記述がある。一方、新潟県魚沼市には「雪合戦発祥の地」の石碑が立つ。その昔、越後守護の一族上条定憲と越後守護代長尾為景の戦いで、刀が折れても矢が尽きても両者は戦いをやめず、最後は雪を固めて投げ合ったことに由来するという。

小代では2001年から 兵庫県雪合戦大会を開催
 競技として行われるようになったのは1987年から。88年に北海道壮瞥町で公式ルールが制定され、89年2月25日に同町で「第1回昭和新山国際雪合戦大会」が開催された。  兵庫県美方郡香美町小代では、旧美方町時代に村おこしの一環として雪合戦を始め、2001年から「兵庫県雪合戦大会」を開催。今年15回の記念大会を迎える。


 競技としての雪合戦のことを知りたくて、1月10日に香美町小代の小代区連携センターと小代小学校体育館で開かれた「日本雪合戦連盟公認C級審判員養成講習会」に参加した。誕生から30年余り、今では雪合戦は、雪国はもちろん、雪の降らない地域でも、体育館などで年中楽しまれているという。
 雪合戦だから、基本的には相手に雪玉を当てればいい。でも、競技のため様々なルールがある。大会に参加する選手はもちろん、観客もこのルールを知っていると面白みがさらに増す。
 講習会ではまず、連携センターで公式ルールの説明が行われた。ポイントは次の通りだ。


●コート
長さ40m×幅10mの長方形が基本。センターラインを境に自陣と敵陣に分けられ、シェルターやフラッグなどが配置される。(上図参照)

●チーム
競技者が7人と監督が1人。専用のヘルメットとゼッケンを着ける。競技者はフォワードが4人とバックスが3人で構成される。フォワードは自分のコートのバックラインより前のみで競技する。バックスは全てのコートを使うことができる。また、競技者がセンターラインを越えて相手コートに同時に入れるのは3人以内。

●用具
直径6.5~7.0㎝の雪玉270個(1セット90個×3セット)。会場で雪玉製造器を使って作る。雪玉はバックラインより後ろのシャトー後方に置かれる。フォワードは直接雪玉を取りに行くことはできない。

●競技方法
1セット3分間の3セットマッチ制を基本として、2セット先取したチームが勝ちとなる。3セット行って勝敗が決しない場合は、サッカーのPKのようなビクトリースローで勝敗を決める。

●勝利条件
相手チームのフラッグを抜くか、時間内に相手選手に雪玉を当ててアウトにすることで勝敗を決める。全員をアウトにしたチーム、残りの競技者の多い方のチームが勝ちとなる。

 


※雪玉は会場で専用の 雪玉製造器を使って作る

 ルール説明が終わると学科試験が行われた。その後、小学校の体育館に移動。フロアに設けられたコートで、実際に公式試合の模擬試合と審判実習が行われた。室内では雪玉の代わりに、布でできた軟らかい室内用雪玉を使う。
 実際に目にした雪合戦は、勢いよく球が飛び交いとてもスピーディーで、ちょっと怖い。顔面をカバーする専用のヘルメットをかぶる意味も分かる。その一方で、シェルターに隠れた敵を上から狙う山なりの玉を投げるには技術が必要だ。1セットに使う玉の数が決まっているので(雪玉は壊れるので繰り返し使えない)、作戦や相手との駆け引きが面白い。
 この日の講習に参加した人はみごと全員合格。寒い冬、冷たい雪の上で心も体もヒートアップする雪合戦、やってみたいと思った。

 「子どもから大人まで、雪も解かすほどヒートアップする競技はほかにありません。その迫力と奥深い試合運びを、ぜひ観戦して欲しい」と、兵庫県雪合戦大会実行委員会の今井寿史実行委員長は話す。もちろん自身も第1回から参加する競技者でもある。








シーズン本番。大会も目白押し


 香美町小代では、1月31日(土)、2月1日(日)に15回目を迎える兵庫県雪合戦大会(一般の部・レディースの部)が開かれる。また、2月21日(土)には日本雪合戦連盟の第14回全国小学生雪合戦大会(第15回兵庫県雪合戦大会ジュニアの部)が開催される。
 兵庫県雪合戦大会は、一般の部に36チーム、レディースの部に9チームが参加。レディースの部が設けられた第2回大会(2002年)から13連覇中で、昨年の全国大会で悲願の初優勝を成し遂げた地元・香美町の「村岡御殿」に注目が集まる。今大会の優勝チームは、3月7日(土)・8日(日)に長野県白馬村で行われる全国大会に参加できる。また、全国小学生大会は初めての開催。雪にも負けない子ども達の元気な姿が見られる。


近畿杯争奪  香美町さるカニ雪合戦

第15回兵庫県雪合戦大会
(一般の部・レディースの部)
●日時
1月31日(土)9:30開会式、10:30試合開始
2月1日(日)9:30試合開始

第14回全国小学生雪合戦大会
(香美町さるカニ雪合戦 第15回兵庫県雪合戦大会ジュニアの部)
●日時
2月21日(土)8:40開会式、9:45試合開始

●場所
香美町立小代中学校グラウンド特設会場 (香美町小代区実山30)
※雪不足などの場合は小代健康公園  (芝生広場)に会場を変更
●問い合わせ
兵庫県雪合戦大会実行委員会事務局 (小代区地域連携センター内)
TEL0796-97-3966