野生復帰の最前線 コウノトリの郷公園を訪ねる


 

野生復帰の最前線
コウノトリの郷公園を訪ねる



 ヨーロッパでは赤ん坊を運んでくる幸せの鳥とされるコウノトリ。
国内の野生のコウノトリの最後の生息地となった兵庫県豊岡市では、長年、保護・増殖の取り組みが進められてきた。
その最前線、同市祥雲寺にあるコウノトリの郷公園を訪ねた。

★保護と復活の歴史★
*1955(昭和30)コウノトリ保護協賛会発足
1956(昭和31)23羽を確認。特別天然記念物に指定
1963(昭和38)14羽に減少。人工飼育を始めることを決定
1965(昭和40)コウノトリ保護増殖センター完成。人工飼育スタート
1971(昭和46)野外に残った最後の1羽が死亡。野外コウノトリ絶滅
1985(昭和60)旧ソビエト連邦から野生の幼鳥6羽を受贈
1986(昭和61)飼育されていた豊岡盆地生まれの最後の1羽が死亡日本のコウノトリは絶滅
1989(平成 1)飼育下繁殖に成功(以後、毎年繁殖に成功)
1999(平成11)コウノトリの郷公園(兵庫県立大学自然・環境科学研究所田園生態系)開設
2005(平成17)試験放鳥開始
2007(平成19)野外での繁殖により、ヒナがふ化・巣立ち
2011(平成23)コウノトリ野生復帰グランドデザイン策定
2012(平成24)野外第3世代となるヒナがふ化・巣立ち
2014(平成26)園内に兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科開設

 コウノトリの郷公園は、人とコウノトリが共生できる環境と学習の場を提供することを目的とした施設。
管理・研究棟や大学院、飼育ゾーンなどからなる。その一つ「豊岡市立コウノトリ文化館」では、但馬とコウノトリのかかわりや、1965年(昭和40年)にスタートした人工飼育から野生復帰に向けての取り組みが分かりやすく紹介されている。
 玄関を入ると、はく製のコウノトリが迎えてくれる。その大きさに驚かされる。コウノトリは体高1.2m、羽を広げると2m以上にもなる。館内には、コウノトリ(野生復帰事業)について、豊岡盆地の自然や文化、環境への取り組み、自然保護や有機農業などに取り組む人の情報などの展示がある。また、シアタールームではハイビジョンの大画面映像で3番組を放映。半世紀にわたる取り組みの様子を短時間で知ることができる。
 理解を深めた所で、公開ケージが目の前に広がる多目的ホールに移動。この部屋では30分置きに同館職員による10分程度の解説が行われる。一度、絶滅してから43年、現在、飼育が96羽、野外に87羽、合計183羽が棲息(8月12日現在)。但馬地域はもちろん、南は鹿児島県徳之島、北は青森県、日本を飛び出して韓国でも確認されているという。
 公開ケージの中には9羽のコウノトリがいた。これほど間近で見られる機会はなかなかないので、写真に納めるチャンス。でも、じっとしたまま動かない。羽を広げた姿などを撮りたいのなら、午後3時からの給餌の時間が狙い目とのこと。この時間になると野外を飛び回っているコウノトリも降りて来るという。
 文化館の近くには、人工巣塔、ビオトープ、湿地、自然観察路などがあり、但馬の空を舞うコウノトリを見ながら散策することもできる。

兵庫県立コウノトリの郷公園・豊岡市立コウノトリ文化館
兵庫県豊岡市祥雲寺  
営/9:00~17:00  
料/無料 休/月曜日(祝日の場合は翌日)
TEL0796-23-7750(豊岡市立コウノトリ文化館)
Pあり



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「コウノトリ但馬空港フェスティバル’14」

8月30・31日に開催!!

★熱気球係留体験フライトは7:30~9:30
※当日の天候状況などにより、予告なく、一部または全部が中止・変更になる場合がある。

★日時:8月30日(土)・31日(日)
  9:30~16:00
★入場料:無料
★駐車場:3000台(無料)

 今年で20回目を迎える国内屈指の“空の祭典”「コウノトリ但馬空港フェスティバル’14」が8月30日(土)・31日(日)、兵庫県豊岡市の同空港で開かれる。
 見どころは、エアロバティックなどのエアショーや各種航空機によるデモフライト。30日には航空自衛隊小松基地(石川県小松市)所属の「航空機T-4」が特別出演(午前11時25分頃から約20分の予定)。熱気球係留体験フライトやセスナ機による遊覧飛行などもある。また、地上では航空機の展示、紙飛行機工作教室、子ども向けのプレイランド、協賛イベント「但馬グルメまつり」なども開催。
 当日は、JR豊岡駅よりコウノトリ但馬空港行きのバスが大幅に増便される。