宮津市・今福の滝を訪ねる

 

暑い夏に涼を求めて
宮津市・今福の滝を訪ねる



 今福の滝は、宮津市今福集落の背後の山腹に位置しており、江戸時代の地誌にも記載が残る、古くから知られた名瀑。
1の滝から7の滝までの7段からなり、総落差は78・2m、京都府下最大の落差と言われる。
今福の滝と周辺の自然は、ふるさとの宝として地元の人たちの手で保全されている。暑い夏、涼を求めて今福の滝を訪ねた。


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 京都縦貫自動車道の宮津天橋立ICから府道9号を大江山方面に行くと、北近畿タンゴ鉄道宮福線の喜多駅の手前に滝への案内看板がある。そこを左折して小さな標識に従って今福集落の中を進んで行く。  
ここは稲わらで作った全長5mの大蛇をかつぎ、家々を清めて回る正月の伝統行事が江戸時代より受け継がれる「蛇綱の里」。祭りの日はたくさんの村人でにぎわうが、訪ねたのは7月の平日の真っ昼間。人影はほとんどない。  
 集落のはずれから細い林道となり、獣避けの柵を開け(取材時は開いていた)、左右に草が迫る、車一台がやっと通れる道を上って行く。不安がピークに達する頃、目の前に簡易駐車場が見えた。

 駐車場でトレッキングシューズに履き替える。帽子もあった方が良い。滝周辺は整備されているが、傾斜のある山道を歩くので最低限の準備は必要だ。
 「今福の滝」の標識が滝への遊歩道の入り口。この場所にイラストマップ(1)が用意されている、はずなのだが、この日は在庫切れ? 残念。  
 出だしはコンクリートで固められたきれいな道。トレッキングシューズでは逆に歩きにくい。この道が滝神社との分岐まで約130m続く。一歩一歩注意して進んだ。滝神社を経由して4の滝(落差4・4m)、5の滝(同2・3m)、6の滝(同1・2m)、7の滝(同4m)へ行けるが、まずは上に向かうことにする。

 分岐点から約90mで3の滝の滝壺への分かれ道に差しかかる。そこは後にして、さらに50m上の滝眺望所に向かった。ここからは2の滝(落差19・9m)と3の滝(同19・2m)が見える。ほかの滝に比べて圧倒的に落差があり、上の2の滝と下の3の滝は続いて見えるので、落差約40mの大迫力である。今福の滝の最大の見どころだ。

 

 

 


 
 
 

滝眺望所から150m上ると2の滝の滝口に出る。その上流に1の滝(落差5.7m)(2)がある。滝口に立つと視界が開け、遠くの景色を見ることができる。行程の中でもこのような場所は限られている。その目を恐る恐る下にやると、落差約40mの2の滝、3の滝を見下ろすことができる(3)。その高さは想像以上。高所が苦手な者にとっては涼しい瞬間である。
 戻る途中で3の滝の滝壺に立ち寄る。立派な小屋が立ち、その中にパネルが展示してあった。今福の滝が今のように楽に見られるようになったのは1996年のこと。今福地区の村づくり事業の一環として整備が進められ、滝の落差や山道の長さが初めて測定された。毎年、地域の景観の保全と市民との交流を深めることを目的に「今福げんき村・ふれあい滝まつり」を開催している。そうした努力の甲斐あって2013年には京都府景観資産(自然景観)にも登録された。
 3の滝の滝壺から見上げる2の滝、3の滝(4)は、水しぶきがきらびやかに跳ねて、まさに涼感が降り注ぐ、夏にうれしいクールスポット。また、4の滝(5)、5の滝、6の滝、7の滝は、落差は小さいものの、うっそうと茂る森の中に水音が響いて涼しさを演出してくれる。
 ゆっくり歩いて約1時間30分、最後に滝神社(6)にお参りして旅は終わり。高速の出口から近いので、天橋立観光のついでに立ち寄ってもいい。

お願い
・岩の多いところや急斜面など、危険な場所には立ち入らないでください。
・マムシやスズメバチがいることがあります。注意してください。
・ゴミは持ち帰り、滝周辺を汚さないようにしてください。
・樹木や草花を大切にしてください。
(イラストマップより)