1200年の歴史とロマン 史跡・生野銀山を訪ねる

1200年の歴史とロマン 史跡・生野銀山を訪ねる


 

 「佐渡の金、生野の銀」といわれるほど、国内屈指の鉱山として知られる生野銀山。その歴史は古く、大同2年(807年)に発見された後、本格的な採掘に入ってからは、幕府直轄の天領の時代を経て、明治維新以後は我が国初の官営鉱山となるなど、いかに重要であったかがうかがえる。特に官営鉱山の時代には、フランス人技師ジャン・フランソワ・コァニェを招き、膨大な資金を投じ最新技術を取り入れるなど、めざましい近代化をなしとげた。
 
 このように国内有数の大鉱山として稼働してきたが、時代の流れには逆らえず昭和48年(1973年)、長い歴史に幕を閉じた。その間、掘り進んだ坑道の総延長は350以上、深さは地下880mまで達し、金、銀、銅、鉛、亜鉛など70種類以上の鉱物を産出した。
 
 史跡・生野銀山では約1、往復約40分の坑内見学を通して、生野銀山の歴史に触れることができる。(近代化産業遺産認定)



正門の門柱には皇室財産だった証、菊の紋が付いている


「生野代官所」の門を抜けて生野銀山へ


フランス式の石組で築造された観光坑道「金香瀬坑」口


フランス人技師ジャン・フランソワ・コァニェ像


坑内に湧き出した水を樋引人足が人手でくみ上げ排水した


江戸時代の採掘の様子。人がやっと通れる穴の先で行われた


坑内員の入退坑に使った人車


最も深い光栄立坑のエレベーターの昇降に使われた捲揚機(左)


慶寿ひ露天堀跡。最大の鉱脈、千珠ひの一部で、江戸時代末期まで300年間採掘された(右)


山の至る所に旧坑の坑口が残されている


幕府に献上する上納銀を作る精錬所「吹屋」を再現した資料館

生野銀山の歴史

大同2年(807年)生野銀山発見
天文11年(1542年)銀鉱脈の本格的な採掘が始まる
天正6年(1578年)織田信長が生野に代官を置く
天正10年(1582年)本能寺の変。豊臣秀吉が生野に代官を置く
慶長5年(1600年)徳川家康が天下を取り、生野に「銀山奉行」を設置
享保元年(1716年)奉行を廃し「生野代官」を置く
明治元年(1868年)明治政府官営鉱山となる
明治22年(1889年)フランス人技師ジャン・フランソワ・コァニェの指導で経営近代化が進む
明治29年(1896年)皇室財産となる
昭和48年(1973年)三菱合資会社に払い下げ
昭和49年(1974年)坑内生産中止。鉱山部門閉山

史跡・生野銀山 営業案内
■時間
9:00~17:30(11月は17:00。12月~2月は9:30~16:30。3月は9:30~17:00)
■定休日
12月?2月の毎週火曜日(祝日の場合は翌日)。年末年始
■入場料
大人900円、中高生600円、小学生400円
■観覧所要時間/約40分
■住所/兵庫県朝来市生野町小野33-5
■問い合わせ
TEL079・679・2010(株式会社シルバー生野)
■HP/http://www.ikuno-ginzan.co.jp


11月末まで、秋の特別企画 ボランティアガイドが案内

  生野銀山では11月末日まで、秋の特別企画「1200年の歴史とロマン探訪、特典付き坑道案内」を実施している。毎日1回、午後1時30分からボランティ アガイドが坑道を約1時間かけて案内するほか、入場料が10%割引になる。参加者は、生野銀山のホームページからプリントした「入場料割引券」を持参のう え、10分前までに受け付けを済ませる。問い合わせはシルバー生野まで。



鉱山の社宅で食べた思い出の味 生野ハヤシライス

  鉱山に勤める人やその家族が町内の社宅に暮らしていた。その中には都会から赴任した人もあり、そうした人が持ち込んだのがモダンでハイカラなハヤシライ ス。その懐かしい社宅のハヤシライスを生野鉱山の味として復活させようと取り組んだのが「生野ハヤシライス」。現在、朝来市内の飲食店、ホテル、民宿など 14店で、トマトソースまたはデミグラスソースをベースにした、各店オリジナルのハヤシライスが味わえる。

写真は地元産のタマネギを使った史跡・生野銀山のレストラン マロニエのハヤシライス(800円)



生野ハヤシライス 参加店(住所/電話番号 市外局番079)
朝来市生野町
湯 宿やまびこ山荘(黒川 TEL679・2908 *要予約)、魚ヶ滝荘(上魚ヶ滝 TEL679・4334 ※要予約)、マロニエ(小野 生野銀山 TEL679・4490)、茶房ごとんぼ(口銀谷 TEL679・4379)、ロクログ(口銀谷 TEL679・3162)、居酒屋七笑(口銀谷 TEL679・4908 *17:00~)、和ダイニングさくら(口銀谷 TEL679・3300 *17:00~)、銀山まち口番所(口銀谷 TEL679・5155 *ほぼ週末開店)、メンバーズサロンブレーメン(口銀谷 TEL679・4125)、レストラン&スモールインカッセル(栃原 TEL679・4288)、さくらうさぎ(口銀谷 TEL679・3378)、黒川温泉(黒川 TEL679・2067)
朝来市和田山町
ロードハウス・パオパオ(玉置 TEL672・1200)、手打ちうどん処つる麺(枚田岡 TEL670・2700)

詳しくは、生野ハヤシライス部会TEL079・679・2233、HP http://asago.org/ikuno/hayashi_rice/

 

TOWN TOWN 2012年10月20日号