舞鶴引揚記念館館長 山下 美晴さん(50歳)

舞鶴引揚記念館館長 山下 美晴さん(50歳)

引揚の史実を後世に

 海外引揚やシベリア抑留の史実を伝える舞鶴引揚記念館は、昨年4月から市の直営となった。初代館長に就任した山下美晴さんは、「新しいスタートを成功させるため、とにかく走りまわっています」と話す。

 舞鶴市生まれ。1985年、市役所に入った年に広報担当として海外引揚40周年記念イベントを取材。2005年の海外引揚60周年では企画調整課で式典を担当するなど、いろいろな形で記念館とかかわってきた。それだけに、「引揚の歴史を風化させてはならない」という思いは人一倍強い。

 1988年の開館から25年、年間20万人を数えた来館者も減少傾向にある。「戦争の歴史を知らない世代にどのように伝えていくか、が課題」と話す。

 記念館では約1万2千点に及ぶ所蔵品の電子データ化を進め、戦争を知らない世代の心にも響く展示について検討し、興味深い企画展なども実施する。その結果、市外の学校が教育旅行に訪れるなど、新たな来館者も増えている。次は世界に向けて発信するため「ユネスコ世界記憶遺産」を目指す。

 「史実を恒久的に後世に継承し、平和、生命の大切さを伝えていきたい」


10月31日(木)まで、
戦争で引き裂かれたある一家の書簡や日記などを集めた企画展
「絆―11年間の家族の記録―」を開催中